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アルミ引き抜き
2016/03/15

高精度引抜技術について

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引抜技術による高精度加工技術をご案内いたします。

<目次>

1.引抜のメリット

2.高い寸法精度

1.引抜のメリット

・高い寸法精度が得られる。

押出と違い冷間での加工となるため高い寸法精度が得られます。

・切削加工に比べロスが非常に少ない。

引抜では金型の断面形状にならって素材は塑性変形し余った肉はどんどん後方へ伸びていくためロスがほとんど出ません。ロスは先端の口打ち部分(材料を掴むために先端を細く加工した部分)と真円度の悪い両端部分を切り落とした分程度です。

・切削加工に比べコストメリットが高い。

内径の寸法精度を出す場合切削では加工範囲がバイトの長さに制限されるため、一つ一つ短尺での加工になりますが、引抜では長尺にて一気に加工できるため工程数が減りコストを抑えられます。弊社では最長10mまで引抜可能です。

・機械的性質が向上する。

引抜により冷間加工が加わるため素材の機械的性質が向上します。

例えばA6063TD-Hφ30.2×φ28.5の場合、押出材での引張強さは110N/mmに対し、引抜材では220N/mmに向上しています。

・表面粗さの改善

引抜では引抜油や断面減少率を調整することにより表面粗さを改善することができます。

・小ロット対応が可能

在庫素管1本から引抜き可能なため小ロットにも対応できます。

押出メーカーでの最小ロットが100kg~300kgであるのに対し、弊社引抜では最小ロット20kgとなります。素管1本からでもご相談ください。

 

2.高精度

引抜のメリットである高精度について

・外内径公差

径や肉厚にもよりますが、例としてφ30×φ28×Lの場合押出では±0.25に対し引抜では±0.025。

・真円度

真円度とは対象とする円が幾何学的に正しい円に比べどれだけ狂いがあるかを表す数値です。例えば真円度0.01とは半径が0.01だけ離れた同心の2つの円で挟む領域内に対象とする円が無ければならないことを表します。径や肉厚にもよりますが弊社では真円度0.01~0.03程度です。

・振れ

径や肉厚、長さにもよりますがφ60×φ56×380の製品の振れは0.05です。

・表面粗さ

材質などにより異なりますがRa1.0前後出すことが可能です。

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