人が背負って使う部品のため、少しでも軽量化したい
農機具のメーカー様より、「背負い式フレームの材質をアルミにしたい」とお話を頂きました。
これは、刈払機(=草刈機)のエンジンフレームとして使われる部品で、従来は鉄のフレームでした。
除草作業をする際、作業をする方がずっと背負っているもののため、重量が作業者への負担となってしまいます。
そこで、鉄→アルミの材質変更のため、開発を行いました。
鉄からアルミに切り替える際、一番の課題となるのが強度不足の問題です。
それを解消するため、2つのアイデアを盛り込んでおります。
1つは、一番負荷がかかる箇所(=強度が必要な箇所)を二重管構造にしております。
部分的に肉を増してあげることで、軽量化と高度不足の解消を両立させております。
2つ目は、従来、溶接で部品同士の固定を行っていたものを、リベットでのカシメへの切替です。
熱によりアルミがなまされてしまい、溶接部の強度が落ちてしまいますが、溶接レスにすることでなましを防いでおります。
アルミの二重構造となっています。
ここより下部の曲げ部分まで二重構造となっております。
リベットによるカシメです。
従来の鉄フレームでは溶接でした。
37%の軽量化に成功。
2つのアイデアにより、アルミフレームで強度合格をはたすことが出来ました。
従来の鉄フレームは重量708g、開発品のアルミフレームは260gと、3割以上の軽量化を行うことができました。