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アルマイト
2016/05/30

アルマイトのJIS規格表記について

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1.アルマイトのJIS規格の種類
2.皮膜厚さの等級
3.H8601、H8603について

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アルマイトのJIS規格の種類

アルマイト(陽極酸化被膜)のJIS規格は主に下記3種類です。 

JIS H8601・・・アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化被膜に関する全般的な規格
JIS H8602・・・アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化塗装複合被膜に関する規格
JIS H8603・・・アルミニウム及びアルミニウム合金の硬質陽極酸化被膜に関する規格
  (他にも試験方法、評価方法、測定方法を規定した規格が複数ございます)

皮膜厚さの等級

『JIS H○○』の後につく、『AA○○』は被膜厚さの等級を示します。
  (別途下記に記載します)

H8601、H8603について

以下、JIS H8601 とJIS H8603をご紹介致します。

JIS H8601

  ・適用範囲
   アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化被膜に関する全般的な規格。
   品質及び試験方法を規定する。

  ・外観
   被膜の外観は、有効面上に、キズ、表面上のむら、粉ふきなどの用途上有害な欠陥がないものとする。
   外観の品質は必要に応じて受渡当事者間で合意した限度見本によって取り決めて良い。

  ・被膜厚さ
   平均被膜厚さは表1に適合しなければならない。
   被膜厚さの等級は、製品の用途及び使用環境などを考慮して選択する。
   当事者間で特別な協定が無い限り、表1による。 

被膜厚さの等級

等級     AA3   AA5   AA6   A10   AA15   A20  AA25
平均被膜厚さ 3.0以上 5.0以上 6.0以上 10.0以上 15.0以上 20.0以上 25.0以上
(μm) 

被膜厚さの等級と主な用途例

被膜厚さの等級は、製品の用途及び使用環境を考慮して選択する。
当事者間で特別な協定が無い限り下記表による。

皮膜厚さの等級 主な用途例
AA3 反射板、家電部品(内部)など
AA5 台所用品、日用品、家電部品、装飾品、家具部材、車両内装、 建築部材(屋内)など
AA6
AA10
AA15 台所用品、車両外装、土木・建築部材(屋外)、船舶用品など
AA20
AA25 

JIS H8603

この規格は、アルミニウム及びアルミニウム合金の素地に耐摩耗性などの目的で施した硬質陽極酸化被膜の有効面について規定するもの。

硬質陽極酸化被膜の定義:低温の電解浴または各種の有機酸を添加した特殊な電解浴を用いて処理されたアルミニウム材の陽極酸化被膜。通常の方法で処理された被膜に比べて硬く、耐摩耗性にすぐれることを特徴とする。

通常、封孔処理は行わない。なお、耐食性が要求される場合、封孔処理を行うが、耐摩耗性は低下する傾向にある。

 

被膜の種類により下記1種~3種に分類される。
種類 材質
1種 JIS H4000, JIS H4040 , JIS H 4080 ,JIS H4100 JIS H4140に規定する展伸材のうち、
2種に属する合金を除く展伸材
2種-(a) 2000系展伸材
2種-(b) 7000系展伸材及びマグネシウムを2%以上含む5000系展伸材
3種-(a) JIS H 5202及びJIS H5302に規定する鋳造材のうち、銅2%未満又は、けい素8%未満の合金
3種-(b) 3種-(a) を除く他の鋳造材


種類 微小硬さ
1種 400以上
2種-(a) 250以上
2種-(b) 300以上
3種-(a) 250以上
3種-(b) 受渡当事者間の協定による

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