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アルマイト
2016/03/31

ウルトラハードについて

ブログ

当社独自のアルマイト処理、「ウルトラハード」のご案内をいたします。

<目次>

1、ウルトラハードとは
2、硬質アルマイトとの違い
3、実例・用途例

 

1、ウルトラハードとは

通常のアルマイト同様、「薬液中で電気反応させて酸化皮膜を生成させる処理」ということは同じですが、

自社で独自開発を行った薬液を使用することで、硬質アルマイトよりさらに性能を高めたアルマイト処理技術となります。

 

2、硬質アルマイトとの違い

①「表面硬度が高い」ことや、②「クラックの発生を抑制する」ことについて別ページで述べましたが、

それ以外にも硬質アルマイトとの違いがあります。

③自然発色で金色に近い色となる

通常、硬質アルマイトではグレー系の色味に仕上がりますが、

ウルトラハードは金色に近い色に自然発色します。

特に純アルミ系の素材に薄膜にウルトラハード処理を行うと、綺麗な金色に仕上がります。

目的はあくまで、硬度・耐磨耗性向上ではありますが、こういった特徴もあります。

④手動の槽を使っての処理

当社では、普通アルマイト・硬質アルマイトは全自動の処理槽を使用しておりますが、

ウルトラハードは手動槽で処理を行っています。

そのため、小型の製品の処理を得意としています。

⑤銅の含有が多い材料、シリコンの含有が多い材料は苦手

ウルトラハードは硬質アルマイトの上位互換のイメージでご説明してきましたが、

苦手とする特徴もあります。

銅の含有の多い、A2000系、A7000系はウルトラハードに向きません。

また、通常A6063より硬いA6061につきましても、表面硬度はA6063の方が高くなる傾向があります。
(もちろんA6061も処理は可能で、硬質アルマイトより性能を高めることは出来ます)

シリコンにつきましても同様で、ADC12等、

特に含有の多い材料につきましては、皮膜自体の生成が出来ないという特徴もあります。

 

3、実例・用途例

①空圧シリンダー

やはり、ウルトラハードの特徴を最大限に活かせる用途はシリンダーとなります。

硬度が高く・耐摩耗性に優れることから、部品自体の寿命を延ばすことが出来ます。

また、粗さが悪くなりにくい処理のため、摺動抵抗を減らせます。

摺動抵抗を減らせるということは、相手部品(ピストンリング)の寿命を延ばすことにも繋がります。

②ベアリングケース(リテーナー)

こちらもシリンダー同様、硬度・耐摩耗性向上により、部品寿命を延ばすことが出来ます。

③基盤

高出力の電気装置は基盤に高い熱が発生します。

一般的には樹脂基盤を用いられますが、

高熱に耐えられないことから電気出力を抑えなければならないという制約が生まれてしまうことがあります。

アルミの熱伝導性や放熱性、ウルトラハードの耐電圧性を活かし、高出力用の基盤として使うことが出来ます。

具体的にはプリント用基板、LED用基盤、自動車部品用基盤と、特殊な用途のものに適しています。

 

こちらのページに詳細事例を紹介しております。

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