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アルミ プレス加工

アルミのプレス加工とは、アルミニウムをプレス機械を用いて形状を変形させる加工技術です。
日本のアルミプレス加工は、自動車、航空宇宙、電機、建築など、幅広い産業で広く用いられており、高い需要を維持しています。
具体的には、以下のような製品にアルミプレス加工部品が使用されています。

  • 自動車:車体パネル、エンジン部品、バンパーなど
  • 航空宇宙:航空機部品、ロケット部品など
  • 電機:電子機器筐体、ヒートシンクなど
  • 建築:窓枠、サッシ、カーテンウォールなど

このページでは、アルミプレス加工の基本から応用技術までをご紹介いたします。

アルミとは、どんな金属?アルミの特徴

アルミニウムは、その軽量性と強度のバランスで知られる金属です。
多くの産業で利用されており、特に製造業や自動車産業で重宝されています。
以下、アルミの主な特徴を詳しく解説します。

軽量

アルミは低密度であるため、非常に軽量です。
このため、運搬や取り扱いが容易です。
この特性は、航空機や自動車の燃費を改善するための材料として、特に価値を発揮します。

強度が高い

アルミニウムは、特定の合金と処理を施すことで高い強度を持たせられます。
このため、軽量でありながら耐久性が求められる用途に適しています。

耐食性が高い

アルミは自然に、耐食性のある酸化アルミニウム層を形成するため、錆びにくい性質があります。
このため、屋外機器や建材としても適しています。

熱伝導性が高い

アルミは、熱を素早く伝えることができるため、放熱が必要な電子機器の部品や調理器具にも使用されています。

電気伝導性が高い

銅に次ぐ電気伝導性を持つアルミは、電線などの用途にも選ばれています。
特に、コストと性能のバランスが良い点が選ばれる理由となっています。

加工性に優れている

アルミは加工しやすい金属であり、切削、曲げ、プレス加工が容易に行えます。
このため、製品の形状を自由にデザインすることが可能です。

リサイクル性に優れている

アルミは100%リサイクル可能であり、繰り返し使用することができます。
持続可能な材料として、その重要性が高まっています。

アルミのプレス加工とは?

アルミのプレス加工とは、アルミニウムパイプや板を、専用の機械で押し形成する技術です。

プレス加工では、特定の形状を作り出すために高い圧力を使用し、一枚のアルミ板を希望の形状に変形させます。
プレス加工は、その速度と効率から、自動車業界、航空業界、家電製品の製造など、多くの分野で広く利用されています。

アルミのプレス加工でお困りでしたらご相談ください

日本伸管はこれまで、数十年にわたりアルミ加工技術を磨き上げてきました。この長年の経験により、さまざまな業界のクライアントに信頼されており、自動車から航空宇宙、家電製品まで、幅広い分野でのプロジェクトを手がけています。最新のプレス機械と高度な技術を導入しており、特に複雑な形状や大規模な生産要求にも柔軟に対応可能です。また、継続的な技術革新により、より効率的でコスト効果の高い製造プロセスを実現しています。

お客様の具体的な要求に応じて、製品の設計から材料選定、加工方法に至るまでカスタマイズすることが可能です。

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アルミをプレス加工するメリット

このようにさまざまな特徴を持つアルミニウムですが、プレス加工を選択することで、以下のような数多くのメリットが期待できます。

生産性が高い

アルミプレス加工は、一度に大量の部品を生産する能力があり、特に大規模生産が必要な場面でその真価を発揮します。

このため、短時間で一貫した品質の製品を製造することが可能です。
製造業におけるコスト削減と生産効率の向上に直接、寄与します。

強度と軽量性を高められる

アルミニウムはもともと軽量でありながら高い強度を持っていますが、プレス加工によってこれらの特性がさらに強化されます。

プレス加工によって密度を高められることで、材料の機械的特性を改善し、より頑丈で耐久性のある製品を生み出すことができるのです。

コスト効率が高い

アルミニウムのプレス加工は、コスト効率が高い点もメリットです。

まず、金型を用いた加工のため、同じ形状の製品を短時間で大量に生産することができますし、自動化・省人化がしやすい加工方法のため、人件費も抑えることができます。

さらに、アルミは比較的安価な金属であり、ほかの金属と比べて材料コストを抑えられます。
近年では、スクラップ材の利用も盛んになっており、より、材料コストを低減することができます。

アルミはプレス加工しやすい金属であるため、加工後の廃棄物が少なく、材料廃棄を抑えられるため、材料利用率が高いです。

形状の多様性が高い

アルミプレス加工には、形状の多様性が高いという大きなメリットがあります。

これは、アルミ合金が優れた塑性を備えているため、複雑な形状でも容易に成形できるからです。
具体的には、以下のような形状の製品を、高精度で量産することができます。

  • 曲面形状
  • 薄肉形状
  • 肉厚変化のある形状
  • リブや突起のある形状
  • 穴や切り抜きのある形状

これらの形状は、他の加工方法では製造が困難であったり、コストが高くなったりします。
また、アルミプレス加工は金型を用いて行われるため、製品の形状を高精度に再現することができます。
さらに、金型の形状を変えることで、容易に形状変更することができます。

環境への負荷が少ない

アルミのプレス加工は、ほかの金属加工技術と比較してエネルギー効率が良く、廃棄物の生成が少ないため、環境に与える影響が小さいというメリットもあります。

アルミニウムは100%リサイクル可能であり、そのリサイクルプロセスもエネルギー効率が高いため、サステナブルな製造プロセスを実現する上で、重要な役割を果たします。

アルミをプレス加工するデメリット

アルミのプレス加工が多くのメリットを持つ一方で、いくつかのデメリットも存在します。

主に次の4点です。

金型の製作にコストがかかる

アルミをプレス加工する際に使用する金型は、特定の製品に合わせてカスタマイズする必要があります。
これらの金型の設計と製作には高度な技術が必要であり、初期投資としてかなりのコストがかかります。

特に複雑な形状を要する製品の場合、金型コストは製造コストを大きく左右する要因となります。

厚い板材の加工には不向き

アルミのプレス加工は、比較的、薄い材料に適しています。
厚い板材をプレス加工しようとすると、必要な圧力が大幅に増加し、機械への負荷が非常に高くなります。

その結果、機械の故障リスクが増えるだけでなく、エネルギー消費も増大します。
このため、厚い板材の形状変更には他の加工方法が推奨されることが多いです。

一部の合金は加工が難しい

アルミ合金には多種多様なものがあり、それぞれに独自の物理的特性があります。

特定の合金は、硬度が高いためにプレス加工が困難であり、加工時に亀裂が入りやすくなるなどの問題が生じることがあります。
このような合金を使用する場合、加工前の熱処理や、加工パラメータの調整が必要になることがあります。

アルミをプレス加工するデメリット

アルミのプレス加工は、次の6つのステップに従って行われます。

1.材料の準備

プレス加工の最初のステップは、適切なアルミニウム材料を選択し、必要なサイズと厚みにカットすることです。
この段階で材料の品質を確保することが、最終製品の品質に直結します。

2.金型の取り付け

適切な金型をプレス機に取り付けます。
金型は製品の形状を決定するため、金型の設計と製造には非常に精密な作業が求められます。

3.加熱

アルミニウムは加工前に、材料の性質や厚みに応じて適切な温度まで加熱されます。
加熱により、材料が柔軟になり、成形時の負荷を減らすことができます。加熱は、調整されます。

4.プレス

加熱されたアルミシートを金型にセットし、プレス機を使用して材料を押し、形成します。

5.取り出し

プレス加工が完了した部品を、機械から取り出します。

6.仕上げ

プレス加工後、必要に応じてバリ取り、研磨、表面処理を行います。

アルミのプレス加工事例

日本伸管で実際に過去に対応したアルミのプレス加工事例を、いくつかピックアップしてご紹介いたします。

①パイプ絞り加工

パイプ絞り加工とは、中空材(パイプ形状)のワーク外面にプレス金型で圧力をかけて変形させる加工方法です。

自動車の排気システムや空調配管など、連続したパイプラインが必要な場所で用いられます。
絞り加工により、接続部分の密封性を向上させることができます。

パイプの絞り方法として、スピニング加工(へら絞り加工)も一般的ですが、数モノに関してはコストメリットがあります。

プレス

②穴あけ加工

ワークにパンチ型を押し込むことで、穴をあける加工方法です。

アルミプレス加工における穴あけは、精密な位置決めと高い加工速度が求められる作業です。複数の穴を同時に抜く事も可能です。
丸穴だけでなく、四角形状であったり、窓や切欠きの抜きも可能です。

軽量で強度の必要な構造部材や装飾部品に適用され、高い生産効率を実現します。

プレス
プレス

③パイプフレア加工

パイプ絞り加工の逆で、パイプ内面に金型を挿入し、膨らませる加工方法です。
パイプの端を広げるフレア加工は、主に配管の接続点を強化するために用いられます。

この加工により、パイプの端部がフランジ状に広がり、ボルトやナットで固定しやすくなります。

プレス

④パイプ紐出し加工

パイプ紐出し加工は、パイプの表面に螺旋状の溝を切る技術です。
この加工により、パイプの柔軟性と耐圧性が向上し、特に強度と柔軟性が求められる用途に適しています。

パイプ絞り加工とパイプフレア加工の組み合わせで成形します。

一度、紐出しをさせたい場所までフレアを行い、その後紐出し部以外を絞ることで成形します。

プレス

⑤スリット加工

スリット加工は、アルミシートや板に細長い切れ目を入れる加工方法です。

ピアス加工のように、金型でワークを打ち抜き、成形させます。
ベンチレーションの役割を果たす部品や、特定の機械要素の製造に用いられます。
部分的なスリットだけでなく、貫通スリットも可能です。

しかし、このように開口をさせてしまうと、パイプの内部応力で変形してしまいます。
そのため、引き抜き工程から設計を行い、内部応力が出づらいパイプを作る必要があります。

プレス
プレス

⑥カシメ加工

カシメ加工は、アルミ部品の端を折り曲げて別の部品と固定する技術です。金型で圧力をかけ、2つの部品を圧着させます。

ネジや接着剤を使わずに部品同士を結合することができ、製造工程の簡略化が図れます。

プレス

⑦ツブシ加工

ツブシ加工は、アルミ材を局部的に圧縮して形状を変える技術です。パイプ全体を変形させます。

機械的な強度が必要な接点の形成や、装飾的なデザインを施す際に利用されます。
断面はこのようになります。

プレス
プレス

アルミはその多くの優れた特性により、幅広い産業で利用される重要な金属です。

特にプレス加工においては、その加工性と経済性から多くの製品に採用されています。

アルミのプレス加工は、その高い効率性とコスト効率の良さから多くの製造業界で重宝されています。
しかし、成功するためには適切な設備投資、材料の選定、技術力が必要です。

アルミのプレス加工でお困りでしたらご相談ください

日本伸管はこれまで、数十年にわたりアルミ加工技術を磨き上げてきました。この長年の経験により、さまざまな業界のクライアントに信頼されており、自動車から航空宇宙、家電製品まで、幅広い分野でのプロジェクトを手がけています。最新のプレス機械と高度な技術を導入しており、特に複雑な形状や大規模な生産要求にも柔軟に対応可能です。また、継続的な技術革新により、より効率的でコスト効果の高い製造プロセスを実現しています。

お客様の具体的な要求に応じて、製品の設計から材料選定、加工方法に至るまでカスタマイズすることが可能です。

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FAQ(抜粋)

Q.どんな機械加工が可能ですか?

A.
  • 切削(旋盤・マシニング・フライス等)
  • プレス
  • 曲げ
  • 研磨
  • 溶接
  • 組立

等の各種機械加工が可能です。
詳細については「アルミ加工工程一覧」に詳しくございます。

Q.材料から依頼しないと加工は対応出来ませんか?

A.加工単体の工程でもお請けする事も可能です。
加工をする材料はご支給でも、当社にて手配(板材等)でも構いません。

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